HOME研究所紹介組織 ≫ 米・欧・ロシア経済研究部門

米・欧・ロシア経済研究部門

世界経済の実証的研究は、従来からの本研究所の研究活動の重要部分を占めてきたが、本研究部門は従来のアメリカ経済研究部門、イギリス経済及び英連邦研究部門、及びソ連経済研究部門を吸収した上、更に西ヨーロッパ経済をも研究科目として包括している。アメリカ、イギリス、西ヨーロッパ及びロシア経済は、いわゆる先進国経済として多くの共通問題を抱えているばかりか、貿易・対外投資などを通じて、密接な結びつきを持っており、この経済的関連性は、今後もますます密接化するものと思われる。

アメリカ経済

従来のアメリカ経済研究部門の活動を継承する 1) アメリカ国内の諸経済問題と並んで、2) アメリカ経済と他の先進諸国経済との交渉、3) 更にいわゆる第三世界諸国経済との関連等、同一部門内の他の研究科目のみならず他の部門の研究科目との共同研究も多くなることが予想される(例えば、多国籍企業問題研究等がその1例である)。

イギリス経済および英連邦

イギリス経済の研究においては、その歴史的研究においても現状分析においても、特に国際的視野が必要とされる。 従って本研究科目においては、1) イギリス国内経済のみならず、2) 英連邦諸国経済との関連及び他の西ヨーロッパ経済との関連も(とりわけEUにおける経済統合との関連で)研究対象とされ、一国経済研究と同時に、3) 先進国経済と発展途上国経済との関連、及び 4) 先進諸国経済相互の関連が研究されることになる。

西ヨーロッパ経済

世界経済の実証的研究にとって西ヨーロッパ経済の研究が重要な位置を占めることは言うまでもないが、特に近年EUの発展に伴って国際経済に占めるその重要性が高まり、西ヨーロッパ経済の研究は不可欠のものとなってきた。 当研究科目においては、1) 西ヨーロッパ各国の経済とともに、2) EU自体及びEUと日米旧ソ連を始めとする各国経済との関連が重要な研究対象とされることになる。

ロシア経済

ロシア経済研究科目では、ロシア連邦をはじめとする旧ソ連経済ならびに中欧・東欧経済を実証的・理論的に分析する。 即ち、1) 主としてロシア連邦における産業並びに経済システムの歴史と現状を実証的分析に基づいて検討し、その発展の展望を明らかにするとともに、2) この経済制度の支柱であった社会主義経済理論を批判的に統括し、市場システムへの転換を理論的に解明する。 また、3) 米国・西欧諸国や中欧・東欧諸国との比較を通じて、ロシア・旧ソ連経済の制度上、理論上の特徴を考察する。

各所員の研究課題

青木玲子

  1. 科学技術イノベーションと諸政策; 基礎研究をふくめた政策、補完的政策の分析
  2. 知財の法と経済学:知財制度のイノベーションへの影響、円滑な知財のアクセスのための制度設計、技術標準化と知財などの研究
  3. 少子高齢化の政治経済:少子高齢化での政治・経済制度の模索、世代間問題研究会

祝迫得夫

  1. 日本の株式収益率のクロスセクションのパターンに関する実証分析
  2. 日本のミクロとマクロの貯蓄率の関係
  3. 世界金融・経済危機後の米国および先進各国における金融規制

雲和広

  1. ロシア・旧ソ連の人口諸問題とジェンダー状況
  2. ロシア個別地域の現状と地方財政制度
  3. ソビエト初期工業化過程における労働力と産業立地の変遷に関する統計整理と分析
  4. ロシアを中心とするCIS 諸国間の労働力移動