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雲 和広 KUMO, Kazuhiro

教授
比較経済・世界経済研究部門

 専門分野:ロシア経済論、経済地理学、地域経済論

 科学研究費補助金研究者番号:70314896

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研究歴

私の研究は次の視点に立脚しています。すなわち、旧ソ連では人口移動は国家によって管理されており、かつまた産業配分も各企業の個別の意志決定によるのではなく、中央政府の意向を如実に反映したものとなっていました。これは一般に見られる政府主導による地域開発の極端な形であると見ることが出来ます。それがいかなる帰結を与えたかという点を鑑みることにより、政府による開発政策のあるべき方向を展望し得るでしょう。こうした見方から、これまでは旧ソ連・ロシアにおける地域間人口移動の要因分析、そして工業立地の時系列推移に関する実証的研究に従事してきました。2004-06年度にはロシア地方行政官に対する通商政策の教育を目的とするWorld BankのプロジェクトWTO Accession and Economic Development: Application for Russia and the CISに参加しました。

現在進行中の研究プロジェクト

現在進めているのは、(1) ロシア・旧ソ連の人口諸問題(少子化, 地域間移動)、(2) ロシア個別地域の現状と地方財政制度の検討、(3) ソビエト初期工業化過程における労働力と産業立地の変遷に関する統計整理とその分析、です。(1) はこれまでの研究の継続である一方、(2) は新たに取り組んでいる課題で、中央集権の色合いが濃くなってきたロシア財政の制度面における検討が中心です。(3) は研究所旧COE・アジア長期経済統計の一端である「ロシア長期歴史統計」の一部として参画しているものです。これまで個人研究として取り組んできたロシア国立経済文書館の資料に基づいた検討を発展させるべく進めているものです。

◎キーワード
ロシア, 地域経済, 人口移動, 産業立地