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論文要旨

Vol. 70, No. 4, pp. 312-330 (2019)

『人的資本の企業特殊性 --その内生的決定プロセス--』
森田 穂高 (一橋大学経済研究所), タン チェンダウ (国際大学国際関係学研究科), 野口 翔右 (一橋大学大学院経済学研究科), 秋山 薫平 (一橋大学大学院経済学研究科)

企業内で蓄積される人的資本に関して,一般的なもの(general human capital)と企業特殊的なもの(firm-specific human capital)に区分して分析が行われてきた.本稿において我々は,一般的及び産業特殊的人的資本と企業特殊的人的資本を統合する概念として,人的資本の企業特殊性に焦点をあてる.そして,Morita and Tang (2019)において提示・分析された資産の企業特殊性を内生的に決定する理論モデルを人的資本投資の企業特殊性に焦点を当てて拡張し,雇用慣行の日米比較に関してその含意を探る.