製造業の社長交代を Semiparametric の Survival Analysis を用いて分析した.社長交代確立は企業業績と負の相関があり,その Hazard は二つの山をもつ.役員持ち株比率により Hazard のピークが一つとなるように企業サンプルを分割することが可能であり,長い社長 Tenure を持つ企業でも社長交代は企業業績と負で有意な関係がある.一方,外部出身取締役および銀行出身取締役の存在やその割合がHazard に与える影響は限定的である.これは Fama(1980)のモデルを経営者の労働市場が未発達な状況に応用したものと整合的である.