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論文要旨

Vol. 50, No. 3, pp. 249-258 (1999)

『年金財政の将来予測』
高山 憲之 (一橋大学経済研究所), 山口 光太郎 (第一生命経済研究所)

厚生年金財政の数理モデルを最新の資料を利用して開発し、将来シュミレーションを試みた。そのさい自民党・厚生省による1999年改正案だけでなく、その対案についても財政見通しを示し、基礎年金の税方式および給付の適正化を行えば厚生年金の保険料はピーク時においても現行水準以下に抑えることができることを明らかにした。さらに掛金4%の私的年金プランが公的年金上乗せ効果をどの程度有しているかを推計する一方、基礎年金繰上げ繰下げに伴う年金の増減率についても最新の生命表を利用して再計算し、現行の増減率は大きすぎるという結論を得た。