
Detskii Mir, Moscow
Leningradskoe Shosse, Moscow
|
 |
|
研究目的
本研究プロジェクトは,体制移行を経たロシアにおける女性の出生行動の先駆的分析を意図しています.ロシア独自の家計調査データRussia
Longitudinal Monitoring Survey (RLMS)の個票を用い,家庭内分業・育児環境・労働市場・資産状況等に関する個人/家計レベルの要因と,その帰結としての個人/家計の出生行動との関係を,人口経済学・労働経済学そして社会学的視点から分析します.ロシアの人口動態分析において決定的に欠落してきた「出生行動に家庭内分業・資産状況が影響を与える」という視点,そして労働市場・資産状況といったこれまで個別に扱われてきた諸側面を統合し,ロシアにおける家計行動に関するミクロ計量分析の礎石となることを目的とするものです.
研究計画
本プロジェクトの実施期間は平成23
年度から平成25 年度までの3
年間であり,全期間を通じロシア長期モニタリング調査(Russian
Longitudinal Monitoring Survey,
RLMS)のデータ分析を基盤として進めるものです.加えて,2
年度目以降には調査項目により具体性を持たせるための社会学的調査を実施します.ジェンダー論・労働経済学・資産分析・数理人口学という4
分野からのアプローチを採り,それらを統合することでロシアにおける出生規定要因の総合的理解を可能とすることを目論んでいます.平成23年度は文献調査と試論的分析,平成24
年度は分析モデルの精緻化と社会学的調査による論点の補完,そして平成25
年度は分析の完成と研究成果の集約並びに公表とを旨とします.これまで培ってきた海外共同研究者及び海外研究機関との協力関係を基盤に,これら作業を代表者及び研究分担者3
名の合計4名からなる研究グループを中心として推進するプロジェクトです.
|
|
|