トランス・ポジショナルなケイパビリティ指標作成に向けた国際共同研究

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研究者派遣実績 - 平成26年度

派遣者:高見 典和(講師)

派遣先

Princeton University, Economics and Humanistic Studies (USA)

具体的な研究活動

 マーク・フローベイ教授のもと,厚生経済学および社会選択論に関する歴史を研究し,ケーパビリティ概念の歴史的背景を考察している。現在2つの関連する研究を進めている。第一に,19世紀末から20世紀初頭のケンブリッジ学派経済学における厚生経済学に関する研究。第二に,1950年前後のケネス・アローの社会選択論に関する研究である。また,フローベイ教授が参加するIPCCに関するセミナーに参加したり,派遣者と接点のあるほかの教授を通じて社会経済史に関するセミナーに参加したりすることで,知見を広めている。

具体的な成果

 ケンブリッジ学派経済学における厚生経済学に関する研究については,共著論文を書いており,派遣者の担当部分の草稿を書き上げた。本論文は,ケンブリッジ学派をあつかった共同著作の1章として計画されている。ヘンリー・シジウィック,アルフレッド・マーシャル,アーサー・ピグーのそれぞれの学説における規範的経済学としての側面を考察した。上記の第二の研究(ケネス・アローの社会選択論に関する研究)にかんしても,執筆作業を開始している。