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中川 万理子 NAKAGAWA, Mariko

講師
比較経済・世界経済研究部門

 専門分野:都市・空間経済学

 科学研究費補助金研究者番号:30779335

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研究歴

マイノリティ人口の集積・空間的偏在に着目し、それらが彼らの厚生に対してどのような影響を与えるのかについて理論・実証の両面から分析してきた。

例えば、同じ言語グループで集住することから得られる正の外部性を空間経済モデルに導入し、産業集積と使用言語に関する地域的なセグリゲーションを分析した。また、都市内部における人種間セグリゲーションの発生メカニズムの分析や、高スキル国際移民の移住行動について、国際的なスキル移転コスト(言語・文化障壁ゆえに出身国で獲得した技能が移住先においても十全に発揮できるとは限らない)に着目した分析を行った。

さらに、多言語国家において、異なる言語グループが共通の公用語を介してコミュニケーションを行う際に生じる障壁の度合いを表す変数として、各人の母語から公用語までの言語的距離を計算、国内言語距離指標を作成し、その国内言語距離指標が一人当たりGDPに負の影響を与えるかについて実証的に検証した。

現在進行中の研究プロジェクト

エスニシティ財(例えば出身国の料理や文化など)の消費に注目して、複数エスニシティが居住する都市部において、どのようにエスニック文化の相互受容が進むかについて分析する研究や、移民等の少数派人口が自分自身を移住先の社会の一員だと認識し、現地に同化するか否かを内生的に意思決定するような理論モデルを構築する研究を共同で実施中である。

加えて、近年では他分野の研究者との学術融合的な研究も進行中である。特に、環境工学系研究者とともに、ドローン空撮により独自に収集・構築した空間データを社会科学に応用し、空間経済学の主要な問いの一つである「経済主体の集積がどのような便益をもたらすか」について事例検証している。

◎キーワード
都市・地域経済学, 空間経済学, マイノリティ