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黒崎 卓 KUROSAKI, Takashi

教授
比較経済・世界経済研究部門

 専門分野:開発経済学、農業経済学、アジア経済論

 科学研究費補助金研究者番号:90293159

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研究歴

南アジア地域の経済に関する地域研究者として、1987年にアジア経済研究所で研究を開始しました。その後1997年に一橋大学経済研究所に異動後現在まで継続して、絶対的貧困に悩む発展途上国の経済発展をどのように促進したらよいかについて、ミクロ経済学的に理論・実証両面で考察する研究を行なっています。これまでの研究は、大きく2分野にわけられます。第1に、低所得経済における不確実性下の経済行動のモデル分析とその南アジア農村への実証応用です。最近は貧困分析と結びつけて、家計の脆弱性をどう分析するかというテーマに発展させました。第2の研究分野は、歴史統計を用いた低所得経済における市場発展の実証分析です。

現在進行中の研究プロジェクト

最も力を注いでいるのは、パキスタンとインド、バングラデシュでのフィールド調査に基づく実証研究です。パキスタンでは信用アクセスと技術採択、子どもへの投資、自然災害、コミュニティと政治参加などの関連を探る諸研究を進めています。インドでは選挙制度と公共財配分の関係を明らかにするための実証研究、都市貧困のダイナミックスを実証的に解明することを目指した北インドの零細企業家・労働者の調査、そして児童労働・信用制約・家計内資源配分に焦点を当てた南インド農村部での継続的な調査などに取り組んでいます。バングラデシュではマイクロクレジットを改善するための社会実験の成果について分析中です。これらの他に、インドおよびパキスタン農業の長期成長プロセスに関する研究などのプロジェクトを行なっています。

◎キーワード
開発のミクロ経済分析, ミクロ計量経済学, 家計モデル, 貧困分析, 南アジア経済