Kyoji Fukao
今日のひとこと

日経・経済図書文化賞/OECDのWPIA会合

3月に刊行した本『「失われた20年」と日本経済』で、2012年の日経・経済図書文化賞を受賞しました。日本の偉大な経済学者達がこれまで受賞されている本賞を頂いて、大変名誉なことだと思います。

この受賞と前後して、11月初旬にOECDで開催されたWorking Party on Industry Analysis (WPIA) 年次会合出席のためパリに出張してきました。この会合では、WPIAの副議長に選出されました。任期は1年間です。WPIAはCommittee on Industry, Innovation and Entrepreneurship (CIIE) の下部組織として、生産性や雇用創出といった産業のパフォーマンスに関する指標の開発と定量分析を担当しています。

今回のWPIA会合では、世界経済危機後の各国生産性動向、特許の質指標の開発、無形資産の測定、どのような企業が雇用を創出しているか、等の研究成果が話し合われました。経済危機後のパフォーマンスについて先進国間で大きな違いがあること(例えばスペインでは建設業を中心に生産性が急上昇しているのに対し、英国では生産性が著しく停滞している)、2000年代に入って日本だけでなく英国やオランダなど多くの国で無形資産投資が急速に停滞しつつあることなど、知らないことも多く勉強になりました。金融危機が生産性に及ぼす長期的な効果や、無形資産投資の決定要因が、今後更に重要な研究対象になる気がします。OECDコンファレンス・センター食堂の2階にあるLe Restaurant des Nationsで行われたWPIA幹事の昼食会も印象的でした。また、WPIA会合の直前にOECDの科学技術産業局が主催した生産性ワークショップで招待報告しました。私の報告資料は以下の通りです。

Intangible Investment in Japan [PDFファイル:670KB]

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