[1]この点、榎原さんのその後の見解が公開されていないのではっきりしませんが。逆に、もし技術革新による社会的平均生産性の変化や部門内での生産技術条件の格差等の動学的短期的諸要因を捨象した下では、市場での評価を経て事後的に確定された抽象的人間労働が結果的に社会的生産技術条件を反映した値に落ち着くだろうという見解をお持ちであるならば、私との見解の違いは方法論的なものだけとなる、つまり価値方程式の定義に価値形態分析を明示的に付加すべきか否かという問題だけになるでしょう。