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●「ヘルシンキ便り(9)」2009年8月23日 8月14−17日に長めの週末休暇をとってラップランドに行ってきました。多くの同僚がラップランドのサーリセルカという街にあるフィンランド中央銀行のロッジは施設がいいし、場所もいいので是非行くように勧めてくれたので行ってみました。 ヘルシンキから飛行機で1時間半ぐらいのラップランドの最北端の空港イヴァロに行き、そこから自動車で20分ぐらいのところにサーリセルカというリゾート地があります。ここは、夏はハイキングや釣り、秋は紅葉、冬はオーロラ観察、スキーやスノーモービル遊びなど一年を通して利用できるリゾート地です。先に行ったカレリア地方の景色とはまた異なり、一定の地域より北に行くと高木は姿を消して、低木や草、苔だけの荒涼とした風景になります。冬は一面雪で覆われてしまうからでしょうか、低木も地を這うように歪んでいます。 驚いたのは、冬のオーロラ観察に多いのだと思いますが、日本人観光客が結構くるということです。そこら中のお店では日本語表示がありました。日本人の好奇心はこんなところにも到達しているのですね。 ラップランドで夏に見るべきものは、夏の草原の景色や原住民であるサーミ人の村や博物館ぐらいでしょうか。あとはゆっくりリラックスして散歩やトレッキングを楽しむということのようです。 もう一つ楽しいのはサウナに入ることです。フィンランドの人にとって、サウナは日本人にとっての温泉と全く同じで、リラックスには欠かせないもののようです。考えてみれば、木製のサウナでゆっくりと温まりながら、話をしたり、少し体を冷やすためにシャワーを浴びたり、ビールを飲んだりするのは、檜の浴槽の温泉にゆっくりつかりながら、疲れを癒し、湯上がりにビールを一杯飲むのと変わるところがありません。しかし、サウナの方が長く入っているせいでしょうか、体の芯から温まり、驚くことに一晩中体の芯からほかほかしています。 寒い国の人々は食生活でもエネルギーの高い、高タンパク、高カロリーの食事をします。すなわち、すべの食事がほぼ同じようなクリーム・チーズソースがかかっており、それにこれでもかというほどジャガイモが付いてきます。始めは結構美味しいと思うのですが、これを毎日続けていると胃腸が常に飽和状態にあるように感じ始めます。よくこちらの中年以上の人を観察すると、日本で言う、体脂肪率の非常に高い、ムーミン体型の人がほとんどで、スリムにフィットした人に出会うことはあまりありません。これも一つの寒さ対策なのかもしれませんが、体には良くないように思いました。
北村行伸@ヘルシンキ
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