論文・著書 1995

海外生産と輸出の代替性について:実証研究のサーベイと今後の課題

深尾京司

1995/5


要旨
企業の海外生産活動の高まりは、本国の輸出・入にどのように影響するだろ うか。本論文はこの問題に関する既存の実証研究をサーベイする。日本の対外 直接投資に関する研究の多くは、大蔵省の統計を使っている。しかし、これは、 再投資収益や本社からの借入の返済等を無視している点で問題がある。さらに、 現地法人の多くは生産と販売活動を同時に営んでいるから、投資残高は現地法 人の生産活動の指標としては不適切である。日本では企業レベルのデータを使っ た実証研究はまだ少ないが、以上のようなデータ上の問題がなく、より信頼で きるものと思われる。
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