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多鹿智哉 TAJIKA Tomoya

講師 / 経済・統計理論研究部門

 専門分野:ゲーム理論、公共経済学

 科学研究費補助金研究者番号:70801562

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研究歴

私のこれまでの研究は次の通りです。
 
(1) 日本の中央政府が持つ都道府県に対する社会厚生関数の推定
中央政府が持つ各都道府県に対する社会厚生関数のウェイトを地方交付税から逆算するIritani and Tamaoka (2005) の方法に従い、日本の社会厚生関数のウェイトを計算し、それが各都道府県の人口に比例していることを実証しました。これは日本の社会厚生関数が、各住民に等しいウェイトを置く功利主義型社会厚生関数であることを意味します。
(2) 離散公共財の自発的供給問題の研究
Palfray and Rothenthal (1984) による離散公共財のモデルにおいて動学的な公共財への貢献を許すケースを研究しました。この研究では人口が十分大きいとき、すべての均衡において公共財が一定以上の確率で供給されるための必要十分条件が人々が公共財に貢献する機会の数が公共財の供給に必要な貢献数より多いことを示しました。
(3) イニシアティブに対する最適な必要署名数の研究
この研究ではイニシアティブにおいて十分に社会厚生を高める法律だけが十分な署名を集めるためにはどのように必要署名数を決定したらよいのかを調べ、その必要署名数を特徴づけました。この結果から、一定の仮定の下で、住民の選好の不確実性が高いような法律・国では必要署名数を小さくすべきであることを示しました。
(4) 世代交代する組織における隠蔽の誘因の解明
企業においては解決すべき問題を部下が発見してもそれが報告されないことが多々あります。この研究では部下が上司に昇進するという世代交代モデルにおいて問題を報告しない誘因を発見し、その均衡における様々な特徴を明らかにしました。問題を報告しない誘因は次の通りです。もし部下が問題を報告しても上司が問題解決に動かなければその問題は将来の上司である部下に引き継がれます。一方で問題を報告しなければその問題は将来の部下の責任になります。こういった責任回避の誘因が隠蔽の原因になっています。この研究では上司への罰則の強化が隠蔽を促進することがあるなどの特徴を示しました。
 
 

現在進行中の研究プロジェクト

現在は主に組織における隠蔽行動について研究しています。具体的には研究歴(4) で説明したモデルの拡張や別の誘因による隠蔽行動がないかどうかを理論的に研究しています。
 

◎キーワード

ゲーム理論, 地方財政, 社会厚生関数, 離散公共財, 署名運動, 隠蔽