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神林 龍 KAMBAYASHI, Ryo

教授
経済計測研究部門

 専門分野:労働経済学

 科学研究費補助金研究者番号:40326004

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研究歴

東京大学に提出された博士論文は、日本の労働市場の成立に関わる歴史的研究で、19世紀末から20世紀初頭の長野県諏訪地方の器械製糸業における女性労働市場をとりあげ、当地で特異的に発達した諸制度について理論・実証両面から考察した。同時に、労働市場における仲介機能、すなわち職業紹介について注目し、両大戦間期の民間職業紹介のあり方と公営職業紹介の発展のプロセスを研究した。また、1990年代以降に解禁された民営職業紹介についても業務内容や紹介の結果などについて取材している。そのほか、近年の日本の労働市場の変化に関する実証的研究にも従事した。

現在進行中の研究プロジェクト

現在従事している主な研究プロジェクトは以下の通りである。(1)日本における解雇法制の効果に関する実証的研究、(2)ハローワークのマッチングの効率性に関する実証的研究、(3)1990~2000年代の日本の労働市場の変化に関する実証的研究である。(1)については判例集に収録された解雇事件に関するケーススタディ、司法統計の特別集計、東京地裁における解雇事件の全数調査、などを通じてデータを蓄積しつつある。(3)については、内容は多岐に渡るが、たとえば1990~2000年代を通じた失職者の賃金変動の変化、年齢・賃金プロファイルと年齢・生産性プロファイルの比較、賃金分散の動向などについて実証的研究を行っている。

◎キーワード
労働経済, 法と経済, 日本経済史, 制度の経済学

◎雑誌等掲載記事
神林龍[インタビュー]「第58回エコノミスト賞受賞に際して」『経済セミナー』2018年8・9月号(通巻703号)

神林龍×樋口美雄[対談]特集:労働経済学で考える働き方「労働経済学と政策をつなぐ」『経済セミナー』2016年12・2017年1月号(通巻693号)

神林龍「ジョブ型雇用と日本社会(中)―職務限定・成果給の両立難題」『日本経済新聞「経済教室」』2020年12月4日

神林龍「毎勤統計、不適切調査の背景」『日本経済新聞「経済教室」』2019年1月28日

神林龍「AIと働き方(下)代替議論に「タスク」の視点」『日本経済新聞「経済教室」』2018年2月28日

神林龍「人手不足をどうみるか(下)被用者の供給余力乏しく」『日本経済新聞「経済教室」』2017年6月13日

神林龍「日本の賃金体系(下)年功制、一定程度は存続」『日本経済新聞「経済教室」』2014年2月6日

神林龍「解雇規制の論点(下)見直し、人事管理と両輪で」『日本経済新聞「経済教室」』2013年4月10日

神林龍「整理解雇の論点(下)日本の現実、通説とは差」『日本経済新聞「経済教室」』2010年11月30日

神林龍「解雇規制を考える(下)雇用改革 より広い視点で」『日本経済新聞「経済教室」』2009年7月31日