ベトナムの産業分類表は、1963年、1974年、1982年と1993年の4回にわたって改正されてきた。
第3回改正(1982年)の産業分類表によると、国民経済は次のような2部門、AとBに分類される。
A−物質生産部門
1−工業
2−建設業
3−農業
4−林業
5−交通・運輸
6−郵政・情報通信
7−原料と購入物を供給する商業
8−その他の物質生産部門
B−非物質生産部門
9−住居・公共事業・生活、観光サービス
10−科学
11−教育・養成
12−文化・芸術
13−医療・社会保障・スポーツ
14−財政・金融・国民保険
15−国家行政管理
16−その他の非物質生産部門
1993年末まで適用されたこの産業分類表はマルクス経済学の経済観に従って、旧ソ連などのコメコン諸国の産業分類表に一致するものであった。ベトナムの本格的市場経済システムへの転換に伴って、政府は1993年10月27日の政府決定(75‐CP)により新分類表を発表した。この分類表は1994年1月1日より適用され、国民経済を次のような20部門に分類している。
1‐農業・林業(A)
2‐水産業(B)
3‐鉱山開発(C)
4‐製造業(D)
5‐電気・ガス・水の生産、供給(E)
6‐建設業(F)
7‐商業・自動車、バイクの修理・個人、家庭用具の修理(G)
8‐ホテル・レストラン(H)
9‐運輸・ドック・情報通信(I)
10‐財政・金融(J)
11‐科学・技術活動(K)
12‐資産売買・コンサルタントサービスに関する活動(L)
13‐国家行政管理・国防・安全保障・社会保障(M)
14‐教育・養成(N)
15‐医療・社会救済活動(O)
16‐文化・スポーツ活動(P)
17‐党・組合・団体活動(Q)
18‐個人、公共サービス活動(T)
19‐家政婦などの家計内雇用活動(U)
20‐国際組織・団体活動(V)
新しい産業分類表の発表を受けて、統計総局は、国際産業分類(ISIC)に準じて上記の20部門をレベルI にし、アルファベット記号(A,B,C,D,...)に表示し直した上、次のU、V、Wレベルまで詳細に再分類した。
レベルU 59小部門:2桁記号(01〜99)
レベルV 159分野:3桁記号(011〜990)
レベルW 299産業:4桁記号(0111〜9900)
この新分類表から経済活動が大きく3つに分けられる(3大部門)。
‐農業・林業・水産業(第1次産業)
‐鉱工業・建設・電力・ガス・水道(第2次産業)
‐サービス・行政事業(第3次産業)