開会の挨拶

                  

 清川(一橋大学) 今日はお忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございます。ただいまから、拠点形成プロジェクトの第1回全体研究会を始めたいと思います。 最初に、オーガナイザーの尾高さんから一言開会の挨拶をしていただきます。

 各地域の研究会は開かれているのですけれども、ほかの研究会と一緒に集まるチャンスはなかなかありませんので、お互いの研究会の連携を取る意味でこういう研究会を持ちたいと思っていますけれども、第2回目は半年後にもう一度やります。3月には海外の拠点形成プロジェクトの参加者の方にもお出でいただいて、もう一度別な研究会を予定しております。

 それから、今日お配りしましたプログラムですけれども、時間が前と若干変わっておりますので、新しいほうのスケジュールに従って進めたいと思います。

 それでは、尾高先生に開会の挨拶をお願いいたします。

 尾高(一橋大学) おはようございます。今日は、皆さんお忙しい中、しかも年末の慌ただしい時間を調整していただいて、今日たくさんお集まりいただいてありがとうございます。一言このプロジェクトの意義を申し上げて、ご協力を仰ぎたいと思います。

 すでに申請書のコピー等をお配りいたしましたのでご承知だろうと思いますけれども、COE、いわゆる中核的拠点形成プログラムと申しますのは、今年度から新しく文部省が開設したプログラムでありまして、しかも今年は全国で6つ認定されておりますけれども、その6つのプロジェクトの中で社会人文系で認定されたのはこのプロジェクトだけであります。一橋大学にとりましても、あるいは一橋大学の経済研究所にとりましても、これは画期的なことであります。しかし、いまのような経緯からして、日本全国の社会人文系の研究所あるいは研究者にとっても画期的なことと言えると、ちょっとおこがましいのですけれども、思っております。その意味とか背景とかは、もしご興味があれば、後で懇談等のときに申し述べたいと思います。ともかくこれはぜひ成功させたい、成功できると思っておりまして、その観点から皆様のご協力をぜひお願いしたいわけであります。

 一言ここで皆様にお断りをしておきたいと思いますが、非常に急いで申請をいたしまして、思いがけなく決定して、研究資金が配分されることになりました関係で、最初に申請書を出した時点で研究分担者にお願いした方々のお名前が、研究を実質的に進めていくためには、数の上で明らかに不足であるということは最初からわかっておりました。しかし、申請書を間に合うように出すためには1週間ぐらいの時期しかなくて、その間に私がひとりでご連絡して、お引受けいただくという物理的な条件がありましたので、申請書の上の分担者としては限られた方にお願いすることになったわけであります。

 今後も、分担者の枠を大幅に改定することは事実上できないと思っておりますので、これは皆様に曲げてお許しいただきたいと思うのです。しかし、同時に、研究の実質的な進行のためには、それ以外にたくさんの協力者を、海外の協力者も含めまして、お願いしないといけないこともわかっております。もちろん予算その他の制約がありますので、これを際限なく増やすというわけにはまいりませんけれども、必要があれば、そして積極的に協力してくださる方があれば、5年間を通してというわけにはいかないかもしれませんが、時期を限ってでも、必要に応じてぜひお願いしたいと思っております。

 研究協力者になっていただく場合は、今日の会議中あちこちで顔を出すと思いますが、幹事(私、清川さん、寺西さん、斎藤さん、今日はお見えになっておりませんが西村さん)と拡大幹事(それぞれのテーマごとのリーダーをお願いしております)とで相談の結果お願いすることにしております。ただし、実際の作業にあたっては、分担者と協力者の間に実質的な差はできるだけ設けない方針であります。

 ちなみに、実質的に差がないということは、お願いするいろいろなことについても差がないということでありまして、協力者になっていただいた方にも、分担者になっていただいた方にも、最初の2年間に実質的なディスカッション・ペーパーを最低1つは書いていただくことをお願いしております。全体として5年間の計画でありますが、その中間時点で一度全部点検をやりまして、予算的にも、プロジェクトの構成の上でも、あるいは実質的な内容の進捗度の上でも再検討・見直しをして、後半の研究収斂に向けて備えるつもりでおりますので、その点もどうかご理解をいただきたいと思います。

 作業の結果はいろいろ著作物等になって出ますけれども、国のお金を使います関係で、著作権およびコピーライトについては私たちの許に留めさせていただきたいと思っておりますので、皆さんがお書きになったもの、その他ご発表になりますときは、一言お断りいただくとともに抜刷りを頂戴するようにお心がけいただければ幸いであります。

 どうかよろしくご協力をお願いいたします。